ドル円の見通し
午前3時にあったFOMC、およびパウエル議長の会見では年内利上げ観測は後退し、内容がハト派的ととられ米債利回りは低下、株価上昇、ドル円は反落している。
米10年債利回りは現在4.7%付近と5%をタッチしてから、日足ネックライン気味になっていた4.8%を割れてだいぶ下げてきている。仮に米債金利がピークアウトしたとすれば、ドル円も2022年の高値更新はせず反落することとなる。
しかし、今週はまだ11/3(金、祝)に米雇用統計もあり、先日のJOLTSがよかったことを鑑みると、ドル円は上昇する可能性がある。日本勢が祝日で休みの中、2022年高値151.90を突破し、ダブルトップブレイクで損切を巻き込み、瞬間的に急騰するシナリオもあり得る。そうなると、「(為替介入)スタンバイ」状態の神田財務官が実弾介入するかもしれない。なんてことを想像してみる。
去年あった3回の為替介入の総額は9兆円程度ほどあったが、当局は実はこれを10回以上実施できる規模の外貨準備高がある。日本が買っている(買わされている)米債の利回りだけで年間5兆円以上の金利収入である。実弾介入(特に円高誘導の介入)は効果が疑問視されているが、やる気になればトレンド転換させるほどの効果を発揮できるはずである。
ドイツ銀が「円は、トルコリラやアルゼンチンペソと同じ部類だ」などとのたまったが、「なめんなよ」である。
ただ、日銀はYCCの上限撤廃の修正には動いたものの、緩和は続ける方針が示されたことで、現状円を買う理由は見当たらないのも事実である。一方、FRBが雇用統計やCPIの数字をみて利上げ停止となれば、10万枚を超える円売りポジションが巻き戻されることになるだろう。
トレードアイデア
目安としては、150.00~149.80でサポートされるかどうか。
もしくはその一段下の149.30あたりに上がってくる上昇チャネル下辺でサポートされるか。
まずはこのあたりからの押し目買いとしたい。
仮にチャネル下辺を割れて148円台に突っ込んでくると、ドル円は去年の高値と価格的(151.90と151.70)にも時間的(ほぼ1年ぶり)にもほぼぴったりのダブルトップ完成でトップアウト、転換の最初のシグナル点灯の可能性が出てくる。
BondoSignal(ボンドシグナル)1時間足チャート
10/27(金)11時の売りシグナルは最大+146pipsの利益。
10/31(火)19時の買いシグナルは最大+155pipsの利益。
現在は11/2(木)8時に確定した売りシグナル中。
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11/2(木)の主な指標
11月2日 16:30 |
CHF | 消費者物価指数(CPI) 前月比 10月 | (前回)-0.1% | (予測)0.1% | ||
11月2日 17:00 |
CHF | スイスSECO消費者信頼感指数 10月 | -27.1 | -25.0 | ||
11月2日 17:50 |
FRF | 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 10月 | 42.6 | 42.6 | ||
11月2日 17:55 |
DEM | 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 10月 | 40.7 | 40.7 | ||
11月2日 17:55 |
DEM | 失業率 10月 | 5.7% | 5.8% | ||
11月2日 17:55 |
DEM | 失業者数 前月比 10月 | 1.00万人 | 1.50万人 | ||
11月2日 18:00 |
EUR | 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 10月 | 43.0 | 43.0 | ||
11月2日 20:30 |
USD | チャレンジャー人員削減数 前年比 10月 | 58.2% | |||
11月2日 21:00 |
GBP | 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨 | ||||
11月2日 21:00 |
GBP | イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表 | 5.25% | 5.25% | ||
11月2日 21:30 |
USD | 失業保険継続受給者数 前週分 | 179.0万人 | 180.0万人 | ||
11月2日 21:30 |
USD | 新規失業保険申請件数 前週分 | 21.0万件 | 21.0万件 | ||
11月2日 21:30 |
USD | 四半期非農業部門労働生産性・速報値 前期比 7-9月期 | 3.5% | 4.1% | ||
11月2日 21:30 |
GBP | ベイリー英中銀(BOE)総裁、発言 | ||||
11月2日 21:30 |
USD | 四半期単位労働コスト・速報値 前期比年率 7-9月期 | 2.2% | 0.7% | ||
11月2日 23:00 |
USD | 製造業新規受注 前月比 9月 | 1.2% | 2.4% |