2/2(金)の米雇用統計が、
予想値よりも大幅に増加していたことにより
ドル円は148.90まで上昇した。
これにより、わずかに年初来高値を更新したことになる。
しかし、ここからのドル円の上昇余地は限られるだろう。
というよりも、
上値の上昇余地と比較して、
下値の下落余地の方がかなり大きいとみている。
上値は150円程度で
ここから上げてもせいぜい2円くらいだろう。
いっぽう下値は中長期的に140円割れ、
135円ないし130円を割れてもおかしくなく、
10~20円程度の下方余地があるとみる。
円安の循環的かつ構造的な限界
ドル円は、概ね5年移動平均からの
プラスマイナス20%乖離の中で
循環するという指標がある。
2022年の高値時では30%、
2023年高値時も27%、
現在もまだ22%乖離となっている。
また、米10年債利回りは、
2024年の高値4.2%を超えられないでいる。
米10年債利回りと
日10年債利回りとの差を示した
「日米金利回り差」は
直近高値3.52%を超えられていない。
ドルインデックスは、
104.50のサンドイッチライン
(高値と安値が面合わせしたプライス)で
抑えられて反落している。
ドル円との相関を示す
これらの指標を鑑みると、
ドル円だけがするすると上昇するとは考えられない。
逆にいえば、これらの指標が
直近高値を超えるような材料なり、
テクニカルを示せば、
ドル円も上値余地を広げることになる。
短期ではレンジ、中長期的には下落
短期的には146.00~149.00のレンジ。
146円を日足で割れてくると
140円割れに向けた下落トレンド再開とみたい。