植田日銀新総裁の論旨
4/10(月)19時15分に植田日銀新総裁らの記者会見があった。ぼくはライブで見たが要旨は下記のとおり。
■金融緩和策の継続が適当。当面、金融政策の枠組みの修正は考えていない。
■10年前に日銀と政府が結んだ共同声明を見直す必要性はない。
■金融緩和の副作用はあるが、メリットが副作用を上回っている。
■出口戦略の手法やタイミングは考えていないわけではない。
これを読む限り「YCCの変更は当面ない」「出口は考えているが、まだその時期ではない」というニュアンスがくみ取れる。
しかし、外国人の解釈は異なっているようで、「金融緩和策からの出口を遅らせることは得策ではない」というニュアンスとなっているようだ。
おわかりのように、上記のニュアンスの違いは、そのままドル円の方向性の違いとなってくる(前述は円安、後述は円高)。
ぼくらは日本人なので直に日本語のニュアンスがわかるが、この有利な状況が日本人にとって好ましい状況であるようになってほしい。
だって、いつだって日本の個人投資家は、欧米機関投資家のカモになってきたんだから。
実際のポジションについては、日々価格帯別出来高をチェックしているとわかるが、海外の機関投資家たちは、どれだけプライスが円安方向にいこうとも円安よりも円高ポジションの方が多い。
また、彼らはYCCの変更は7月以降、ないし秋ごろと予想している向きが多いようだ。
4/11(火)ドル円予想
先週の雇用統計、上述の植田総裁の発言を受けて、ドル円の日足ローソク足は大陽線が出た。
ただ、直近高値となっている133.75は上ヒゲとなっており、実体は超えられていない。133.75を日足ローソクの実体が終値で超えてくれば、まずは135円どころまでの上昇が見込めるとみている。
135円を超えてくれば、直近最高値137.90の面合わせまで上昇する可能性もある。が、そこは日足200MAが蓋をしている。
とにかく、欧米のファンド勢の円高ポジションが焼かれてほしいと思う(笑)。裏を返せば、欧米機関投資家に阻まれ、”テクニカル的には”なかなかドル円は上昇していかないとも言えるだろう。
4/11(火)の主な指標
10:30 豪・3月NAB企業信頼感
10:30 中国・3月消費者物価指数/生産者物価指数
18:00 ユーロ圏・2月小売売上高
21:00 メキシコ・2月鉱工業生産
02:30 グールズビー・シカゴ連銀総裁 講演