ドル円の見通し
おとといの記事で出来高(ボリューム)によるドル円の上値限界値を探ったが、今回は市場のポジションからその限界値を探ってみたい。
機関投資家の短期ポジションのバロメーターである、「シカゴIMM通貨ポジション」のショートポジションが許容限界値である▲14万枚を超えているのである。ロングポジションが+4万枚ほどあるので、差し引きで言えばネットショートが▲10万枚である。毎度このショート▲14万枚、ネットショートで▲10万枚ががドル円の円安限界値の目安となる量である。
為替は相対取引であるから、当然買ってくれる人がいなければ売ることはできない。つまり、まだドルを買って円を売りたいと思っても、もうそろそろ市場にはドルを売って円を買ってくれる人がいないのだ。
要するに、IMMポジションからみると、142円台がこのトレンドにおける円安の許容限界値の可能性が高くなっているということである。
まぁあくまで目安であって、今回はそのポジション量がもっともっと偏る可能性もなくはないが、あっても一時的であるとはいえるだろう。
てなわけで、テクニカル(フィボナッチ)、出来高、ポジションの3方面からみても、ドル円の上値はそろそろ限界に近づいているという認識をしておく必要がありそうだ。
さて、ここからは直近のチャート分析。
一応、昨日に年初来高値を更新した。上値目標値としては相変わらずフィボ61.8%の142.50。ファンダ的にも年内利上げ2回、昨日のパウエル議長発言もタカ派だったにもかかわらずたいして上値を伸ばせていない。やはり上値は重いと言わざるを得ないのではないだろうか。
下値としては昨日の安値141.30どころに節ができている。割れれば140.90までの下落。ポイントは140.90が割れるかどうか。ここが割れればチャートに変化が出てくるので急落リスクが高まるだろう。
そして上述したように、円売りポジションの巻き戻しが起こると数円の円高になると思われるので、いつそのトリガーが引かれるかを今後注視していきたい。
BondoSignal(ボンドシグナル)1時間足チャート
6/20(火)21時の売りシグナルは、▲61pipsの損失となった。そして現状は6/21(水)16時に確定した買いシグナル中である。
6/22(木)の主な指標
16:30 スイス中銀(SNB)政策金利発表
17:00 スイス中銀(SNB)定例会見
17:00 ★ウォラー・FRB理事 講演
18:15 ★パネッタ・ECB専務理事 講演
20:00 英中銀(BOE)政策金利発表
20:00 トルコ中銀(TCMB)政策金利発表
21:30 米・第1四半期経常収支/新規失業保険申請件数
23:00 米・5月景気先行指数/中古住宅販売件数
22:55 ★ボウマン・FRB理事 イベント出席
23:00 ★パウエル・FRB議長 議会証言
23:00 ★メスター・クリーブランド連銀総裁 イベント出席
23:30 米・EIA天然ガス貯蔵量
23:30 ★デギンドス・ECB副総裁 会議出席
00:00 米・EIA原油在庫
04:00 メキシコ中銀 政策金利発表
05:30 ★バーキン・リッチモンド連銀総裁 イベント出席