ドル円の見通し
FOMCは従来のコンセンサス通り。声明文では「インフレリスクを引き続き極めて注視する」と強調。パウエル議長は記者会見で「利上げ停止を決めていない」と明言し、経済指標や金融環境を踏まえ、「会合ごと」に政策を判断していくスタンス、ということである。
がしかし、米債利回りは低下している。どうやらマーケットは6月の利上げ停止、7月以降の利下げを織り込んできているようだ。
それよりも米地銀の金融不安でドル円は135円のサポートを抜けている状態。いまのところは救済、救済できているが…SVB、シグニチャー、ファーストリパブリックの3行だけの債務は5485億ドル。2008年リーマンショック時は25行が倒産し、債務は3736億ドルだった。つまり今回の3行だけで2008年のトータルより巨額なのである。
ジョージソロスの右腕だったドラッケンミラーは、「現在の金融危機はホラー映画をみているようだ」とたとえ「なのに金融当局は沖合16キロ先に超弩級の津波が発生しているのをサンタモニカの海水浴場で眺めているだけ、という状況ではないだろうか」と警告している。
さて、ドル円のテクニカル的には、4/28日の日足大陽線の起点から、高値137.80までの78.6%にあたる134.30どころをつけている。
その下には上昇チャネルの下限(134円フラット)、26週MAと13週MAが重なっているポイント(133.80どころ)がサポートとしてある。ここを明確に下抜けすると、さらに132円台、ないし132円フラットあたりまで下落幅が広がる可能性があるだろう。
一方で133.80~134.00は強力なサポートであり、ドル円のシーズナルからしてもここから切り返してもおかしくない。なお、シーズナル的にはドル円の5月はいってこいのレンジである。
下降トレンドラインの上抜け、ボトムフォーメーション、長い下ヒゲ、大陽線つつみ足、など底打ち転換のサインが出たらロングに転換したいと思う。雇用統計がそのキッカケとなるか?
BondoSignal(ボンドシグナル)ドル円1時間足チャート
売りシグナル継続中。正直この売りシグナルは損失覚悟だったが、持っていれば200pipsの利益である。持っていれば(笑)。上述したテクニカルの転換サインと、このBondoSignalの買いシグナルが確定したら買ってみたい。
5/4(木)の主な指標
10:30 豪・3月貿易収支
10:45 中国・4月Caixin製造業PMI
15:00 独・3月貿易収支
16:55 独・4月サービス業PMI(確報値)
17:00 ユーロ圏・4月サービス業PMI(確報値)
17:30 英・4月サービス業PMI(確報値)
18:00 ユーロ圏・3月生産者物価指数
21:00 メキシコ・3月失業率
21:15 欧州中銀(ECB)政策金利発表
21:30 米・3月貿易収支/新規失業保険申請件数
21:30 加・3月貿易収支
21:45 ラガルド・ECB総裁 定例会見
23:00 加・4月Ivey購買部協会指数
23:30 米・EIA天然ガス貯蔵量
02:05 マックレム・BOC総裁 講演