ドル円の見通し
今週は日米欧の中央銀行ウィークである。いうまでもなく、各国の金融政策のゆくえと、それの基になるインフレ指標関連でマーケットは動いているので、週半ばから大きく動く可能性がある。
■FOMC(7/25-26):利上げサイクルの中11回目の利上げ0.25%が確実視。ゆえこれは織り込み済み。次回9月は据え置き、11月は3割ほどが利上げ。従って、マーケットの見方としては、今回の7月で利上げ打ち止めで、2024年3月頃から利下げに転ずるというのが大勢のようだ。そんなマーケットの見方をパウエル議長が牽制してくる可能性もあるが、はたまたそれを市場がどう判断するのかフタを開けてみないとわからない。
■ECB(7/26-27):9回目の利上げが確実視され織り込み済み。しかし、利上げ継続が後退したためユーロドルは弱含みで動いている。ただ、インフレにピークアウト感が無いためタカ派メンバーとしては利上げの継続を推したいところだが、ラガルド総裁がどのような判断を下すのか注目。テクニカル的にはユーロ高に復帰と思うのだが。
■日銀(7/27-28):YCC修正があるのでは、と思われそれを織り込んできていたが、植田総裁の緩和維持コメントでドル円は急上昇。ということで、今回YCC修正は「無い」ということになろう。ただし、金融政策決定会合後に発表される「展望レポート」での物価見通しが上方修正されているようだと、再び「YCC修正が近い」との思惑が再浮上する可能性がある。マーケットは常に先へ先へを見るので。
テクニカル的には、直近ドル円1時間足チャートでは、三角持ち合い~ややアセンディングトライアングルを形成しているように見える。いずれにしてもテクニカル的には142円台に浮上してくるイメージである。
しかし、フィボナッチ61.8%戻りが142.10に控えている。以前にも書いたように戻りの限界値(141.20~142.10)は近いように考えており、オーバーシュートで143円だとみている。もしかすると、今週のイベントラッシュで吹き上げて143円どころを一時的に試す、もしくは突破するも、そこがピークとなり円高に反転、などというシナリオも描いている。もちろん決め打ちはノンノン!後出しジャンケンで十分である。反転するにしても必ず反転の合図が出るはずで、そのまま円安継続なら押し目を待つだけである。
押し目サポートとしては、
サポート1が141.20~30(7/21金の安値)
サポート2が140.40~50
とみている。
BondoSignal(ボンドシグナル)1時間足チャート
買いシグナル継続中。
(画像クリックで拡大できます)
7/24(月)の主な指標
07:45 NZ・6月貿易収支
16:30 独・7月製造業/サービス業PMI(速報値)
17:00 ユーロ圏・7月製造業/サービス業PMI(速報値)
17:30 英・7月製造業/サービス業PMI(速報値)
22:45 米・7月製造業/サービス業PMI(速報値)